避妊ピルの歴史

避妊ピルの歴史

経口避妊薬は20世紀の医療革命の一つとされ、家族計画や妊娠予防を簡便にしました。ホルモンバランスを調整し、体を妊娠しているかのように騙すことで排卵を抑制します。

避妊の歴史

ピルが登場する以前は、主に中絶やリズム法、体外射精法が用いられました。一部の女性はハーブによる洗浄(ドゥーシング)を行っていました。最初の市販避妊具は1839年にチャールズ・ゴーディアが開発したゴム製コンドームで、子宮内避妊具(IUD)やダイヤフラムも同時期に普及し、1957年の経口避妊薬登場まで広く使用されました。

初期の経口避妊薬

1957年、米国のシアール社が婦人科疾患の治療薬として最初のピルを発売しました。当初、シアールは避妊研究に消極的でしたが、社内化学者フランク・コルトンが偶然に避妊効果のある化合物を合成し、同僚のグレゴリー・ピンクスに提供したことがきっかけです。

FDA の承認と普及

臨床試験の結果、1960年に米食品医薬品局(FDA)から承認を受け、1963年までに約120万人の女性が使用しました。承認試験はハイチやプエルトリコで実施され、当時のピルはエストロゲンとプロゲストンの高用量を含み、吐き気・体重増加・血栓・脳卒中など多くの副作用が報告されました。

ピルの改良とミニピル

その後の研究によりホルモン量は大幅に減少し、副作用は極めて少なくなりました。現在、世界で1億人以上が様々な形態のピルを使用しています。さらに、エストロゲンを含まない「ミニピル」(プロゲストン単剤)は子宮頸部の粘液を濃くし、精子の侵入を防ぎます。効果は二ホルモンピルに劣りますが、副作用が出やすい女性にとって有力な選択肢です。

健康リスクと安全性の見直し

1980年代にはピルと脳卒中・血栓・心筋梗塞・がんとの関連が指摘されましたが、これは高用量ホルモンが原因とされ、以降用量はさらに低減されました。現在では医師もピルは安全と評価しており、むしろ経口避妊は卵巣がんリスクを低減する効果も認められています。

まとめ

ピルは誕生以来、技術的改良と安全性の向上を経て、世界中の女性にとって信頼できる避妊手段となっています。

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