閉経後の女性の薄毛対策に効果的な栄養素
1日あたり100本未満の抜け毛は通常範囲とされますが、加齢とともに多くの女性が薄毛を経験します。特に閉経後はホルモンバランスの変化や遺伝的要因、血行不良、糖尿病・甲状腺機能低下症・全身性エリテマトーデス(SLE)といった疾患が影響します。ビタミン・ミネラル不足や漂白・市販のヘアカラーも薄毛を促進しますが、栄養面からのサポートで改善が期待できます。
原因と栄養療法
脱毛の医学的名称
脱毛は医学用語で「アロペシア」と呼ばれます。斑状に抜け毛が起こる場合は「円形脱毛症(アロペシア・アレアタ)」と呼ばれ、一時的なことが多く、完全な禿げにつながることは稀です。
男性型脱毛症(AGA)
男性型脱毛症(AGA)は、男性ホルモン(アンドロゲン)の影響で毛髪の成長が抑制される状態です。閉経後の女性にも見られますが、男性ほど進行は激しくありません。
大豆食品の効果
豆腐、テンペ、枝豆、豆乳などの大豆製品は、脱毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えるとされています。日常的に取り入れることで、AGAの進行を緩和できる可能性があります。
ノコギリヤシとピゲム
前立腺肥大の治療に用いられるハーブ、ノコギリヤシとピゲムもDHTの産生を抑制します。近年、閉経後の女性が薄毛対策としてこれらのサプリを使用する例が増えています。
免疫系と甲状腺サプリ
頭皮の炎症は毛包を閉鎖し、脱毛を引き起こします。また、下垂体や卵巣などの内分泌腺の機能低下もホルモンバランスを乱し、AGAに関与します。生の胸腺エキス(Raw Thymus Glandular)は免疫機能と内分泌腺の働きをサポートし、1日500 mgの摂取が目安とされています。
野菜ヤマイモ・大豆プロゲステロン軟膏
野菜ヤマイモや大豆由来のプロゲステロン軟膏は、医師の処方で調剤薬局から入手できます。個々の検査結果に合わせたオーダーメイド製剤は、市販品よりも効果が期待でき、内側の腕や太ももの柔らかい部位に塗布します。
必須脂肪酸(EFA)
EFAはホルモンバランスを整え、髪質を改善します。亜麻仁油、イブニングプリムローズ油、サーモンオイルに豊富に含まれ、適切に摂取すればHDL(善玉)コレステロールが増加し、乾燥や切れ毛が改善されます。魚油を選ぶ際は「水銀・ヘキサンフリー」の表示を確認しましょう。くるみもEFAの良質な供給源です。
ビオチン
ビオチン不足は脱毛と関連しています。ビオチン配合のヘアケア製品を使用し、サプリとして1日300 µgを目安に摂取すると効果的です。ビオチンは玄米、エンドウ豆、レンズ豆、オート麦、大豆、ヒマワリの種、くるみ、ビール酵母、ブルグルなどの食品に含まれます。
ミネラル不足とネトル
ミネラル欠乏が薄毛や白髪の原因になることがあります。カルシウム、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、リン、カリウム、セレン、硫黄、亜鉛を豊富に含むイラクサ(ネトル)は、濃い茶として飲むか、髪・頭皮に直接塗布して利用できます。ネトルは髪の太さと光沢を回復させ、内分泌系のサポートにも役立ちます。
ビタミンB群
ビタミンB群は髪の健康と成長に不可欠です。Bビタミン1種あたり50 mgを1日3回、計150 mgを目安に摂取できるBコンプレックスサプリが推奨されます。
メチルスルホニルメタン(MSM)
MSMは有機硫黄の一種で、ケラチン(髪の主成分)合成に必要です。製造元の指示に従い適切な用量を守ってください。MSMは血小板に軽度のアスピリン様作用を示すため、他の血液を薄める薬剤と併用しないよう注意が必要です。
