ミレーナ(IUD)の概要と使用上の注意点

ミレーナは、医師や看護師が子宮内に挿入する避妊用の子宮内避妊器具(IUD)です。T字型の柔らかいプラスチック製で、レボノルゲストレル(プロゲステロンの一種)を放出します。エストロゲンは含まれていません。最大5年間の避妊効果があり、期間終了後は取り外し・交換が必要です。

作用機序

ミレーナは主に子宮頸部の粘液を濃くし、子宮内膜を薄くすることで、精子が卵子に到達しにくくし、受精卵の着床を阻止します。一部の女性では排卵自体が抑制されます。効果は99.9%と高く、1,000人中1人が1年以内に妊娠するとされています。

使用上の留意点

使用を中止して妊娠を希望する女性の約20%が、翌年以降に受胎が困難になることがあります。そのため、ミレーナは既に子どもがいる、または子どもを望まない女性に推奨されます。挿入後最初の6か月は月経が不規則になることがあります。毎月の月経時にIUDの糸(スレッド)を確認し、見つからない場合は脱落や位置ずれの可能性があるため、医師に相談してください。

副作用

すべてのIUDに共通する副作用に加え、ミレーナはプロゲステロンを放出するため、以下のような症状が出ることがあります。

  • にきびや皮膚トラブル、乳房の張りや痛み、性欲の変化、脱毛、腰痛、吐き気、腹痛、体重増加
  • 月経が軽くなり、月経痛が減少することが多い
  • まれに肝機能障害、血栓、骨盤炎症などの重篤な副作用が報告されています

禁忌事項

以下のような子宮や骨盤の異常・疾患がある場合はミレーナの使用は適しません。

  • 子宮筋腫、骨盤炎症性疾患、子宮外妊娠、子宮内膜症、最近の感染性流産、原因不明の膣出血、膣・子宮頸部の炎症、性感染症
  • 乳がん、子宮頸がん、卵巣がん、子宮体がんなど、ホルモンが悪化させる可能性のあるがん

薬物相互作用

レボノルゲストレルは多くの薬剤と相互作用します。以下の薬剤を服用中の方はミレーナの使用が制限されることがあります。

  • 一部の抗生物質・抗真菌薬、抗凝固薬、バルビツール系薬、β遮断薬、カルバマゼピン、ステロイド、インスリン、HIV治療薬、モダフィニル、セレギリンなど
  • これらの薬剤はレボノルゲストレルの効果を増強または減弱させる可能性があります

ミレーナは高い避妊効果と長期間の使用が可能な点で人気ですが、使用前に上記の点を十分に確認し、医師と相談することが重要です。

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