毎月、女性の体は妊娠の可能性に備えて高度に複雑なプロセスを経ます。月経周期は複数のホルモンが関与し、いくつかのフェーズに分かれています。正常で健康な周期が何を意味するかを理解することで、体のサインを正しく読み取れるようになります。

1日目(月経開始)

月経の最初の日がサイクルの1日目とされます。月経が始まる前、子宮内膜は受精卵の着床に備えて厚みと栄養を蓄えていました。妊娠が成立しなければ、この内膜は剥がれ落ち、血液として月経が出ます。

卵胞刺激ホルモン(FSH)分泌期

不要になった子宮内膜が剥がれると同時に、卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。FSHは卵巣内の約12個の卵胞を成熟させ、エストロゲンの分泌を促します。卵胞内の卵子も成熟し、受精の準備が整います。この過程は約2週間続き、体内のエストロゲン濃度が一定の閾値に達した時点で次の段階へ移ります。

エストロゲン上昇期

エストロゲンは卵子の成熟と子宮内膜の形成に不可欠なホルモンです。サイクル前半のエストロゲン上昇に伴い、胸の張りや敏感さ、気分の変動、頭痛、性欲低下などの症状(月経前症候群、PMS)が現れることがあります。エストロゲンが十分に高まると、黄体形成ホルモン(LH)の急上昇を引き起こします。

排卵

LHサージ(急上昇)により、成熟した卵胞が破裂し卵子が放出されます。これが排卵です。24時間以内に2個以上の卵子が放出されることもあり、これが双子や多胎の原因となります。破裂した卵胞はプロゲステロンを分泌し始めます。

プロゲステロン分泌期

排卵後に分泌されるプロゲステロンは、次の卵子の放出を抑制すると同時に、子宮内膜をさらに厚くします。また、体温がわずかに上昇するため、妊娠を希望する女性は基礎体温の変化を観察します。この上昇は受精が起きたサインとされています。

黄体期(黄体形成期)

排卵から次の月経までの期間を黄体期と呼び、通常12〜16日続きます。この期間は破裂した卵胞が黄体(corpus luteum)となり、LHの減少とともに黄体は徐々に退化します。プロゲステロンが急激に減少すると子宮内膜が崩壊し、次の月経が始まります。