FDAの臨床試験ガイドライン:概要と主要ポイント
米国食品医薬品局(FDA)は、1970年代に医薬品や医療手技の実験的試験を監督するための臨床試験ガイドラインを制定しました。主な指針は、適正臨床実施(GCP)と被験者保護(HSP)です。FDAは科学的側面と被験者の福祉を評価する2つの内部委員会を持ち、また連邦法であるヒト研究対象保護政策(Common Rule)にも準拠しています。
BIMO(バイオリサーチ・モニタリング)プログラム
FDAは医療科学に精通したバイオリサーチ・モニタリング(BIMO)プログラムを運営し、臨床試験を含むすべての研究現場で現地査察やレビューを実施します。これにより、製品や手技がFDAの審査基準を満たすかどうかが確認されます。
IRB(倫理審査委員会)
FDAは臨床試験を審査するために機関倫理審査委員会(IRB)を任命します。IRBはインフォームド・コンセントや被験者保護に関する手続きを厳格に管理し、試験開始前にその条件を承認しなければなりません。
IRBの資格要件
- 最低5名のメンバーで構成し、科学的背景を持つ者、非科学的背景を持つ者、参加機関に属さない者をそれぞれ必ず含める。
- メンバーは人種・文化的に多様であり、未成年者や障害者、妊婦、受刑者などの脆弱な集団への影響を検討できることが求められます。
未成年者の参加
未成年者が試験に参加する場合、リスクは最小限に抑え、子ども本人と保護者の両方から同意(アッセント)を得る必要があります。
同意書(インフォームド・コンセント)
FDAはすべての被験者から署名済みの同意書を取得・保存することを義務付けています。紙面でも電子でも同等に有効です。同意書には以下が明記されます。
- 研究の目的と期間
- 守秘義務に関する情報(該当する場合)
- 報酬や費用に関する条件
- 参加は任意である旨
- 実験手順、リスク・不快感、期待できる利益
- 代替治療の有無と、研究による傷病が生じた場合の対処法
同意書の文書化要件
インフォームド・コンセントには、被験者情報が米国国立医学図書館(NIH/NLM)の臨床試験レジストリに登録されることを明記しなければなりません。この登録は法的に義務付けられています。
マーケティングガイドライン
FDAは臨床試験結果の広告・マーケティング利用に関して厳格な規則を設けています。試験結果を広告に使用する際は、科学的根拠の正確性と被験者保護の観点から、適切な開示が求められます。
