メンタルヘルスケア倫理規範
概要
米国メンタルヘルスカウンセラー協会(AMHCA)の倫理規範は、個人の尊厳と価値を認め、来訪者の福祉を守り、専門的かつ倫理的に行動することを求めています。2000年に最終改訂され、以後定期的に見直されています。
原則
倫理規範は15の原則から構成され、臨床的側面と専門的側面の2つに大別されます。臨床的側面はクライアントの権利・福祉、機密保持、検査の適正使用、倫理的研究などを扱い、専門的側面は能力向上、職場関係、学生・従業員との関係、法的基準、オンラインカウンセリング、倫理問題の解決などを対象とします。
臨床的課題
- 差別禁止や同一家族内の複数クライアントへの対応、元クライアントとの一定期間内の親密関係禁止、現在のクライアントとの関係禁止などの行動指針。
- 低料金または無償で提供するプロボノサービスや、カウンセリング関係の終了条件。
- 心理検査の選択・実施・解釈に関する基準。
専門的課題
- 継続的な教育・研修による能力維持。
- 尊厳と敬意に基づく専門的関係の構築。
- 直接指導下にある学生や従業員との親密関係禁止。
- 所属機関を利用して私的診療にクライアントを誘引しないこと。
クライアントの福祉
倫理規範の最大の焦点はクライアントの福祉です。カウンセラーは各クライアントの尊厳と人格を尊重し、個別のカウンセリング計画を共に作成します。差別禁止、文化的多様性の理解、既存の関係がある人物への受け入れ禁止、現在のクライアントとの性的関係の厳禁、過去に親密関係があった人物へのサービス提供禁止が明記されています。
オンラインカウンセリング
オンラインカウンセリングは新しい形態であり、公式な研修基準が未整備です。そのため、カウンセラーは自らの能力を慎重に評価し、クライアントにサービスの限界を説明し、全てのケースで有効とは限らないことを伝える必要があります。
