従業員支援プランはERISAの対象になるか?
ERISAとは?
1974年に制定され、改正を重ねている「従業員退職所得保障法(ERISA)」は、連邦政府職員の年金や福利厚生プランを規制する法律です。ERISAは年金プランと福利厚生プランの両方を対象とし、最低基準の設定や参加者への情報開示義務を定めています。施行は内国歳入庁(IRS)と労働省が共同で行います。
従業員支援プランとは?
従業員支援プラン(Employee Assistance Program、EAP)は、従業員向けの付帯福利として提供されることが多く、主に外部ベンダーがカウンセリングや各種相談窓口を運営します。企業は月額の従業員数ベースの料金を支払って利用させ、利用率が低いことから「ごくわずかな付加価値(de minimis)」の福利とみなされることがあります。
従業員支援プランはERISAの対象か?
支援プランがERISAの対象となるかは、プランの内容次第です。ERISAにおける対象プランは「福利厚生プラン」または「年金プラン」のいずれかです。従業員支援プランは退職給付を提供しないため、福利厚生プランとしての要件を満たす必要があります。ERISA第3条(1)では、医療・外科・入院ケア、病気・事故・障害・死亡・失業時の給付、休暇、研修・訓練、デイケア、奨学金、事前支払いの法律サービスなどが福利厚生に該当すると定義されています。
ERISAの対象となる従業員支援プランの例
支援プランが「医療サービス」や「心理カウンセリング」など、上記の福利厚生に該当する実際の医療提供を行う場合は、ERISAの福利厚生プランとして扱われます。一方、単に医療機関への紹介や情報提供のみであれば、ERISAの対象外となります。
まとめ
従業員支援プランがERISAの対象になるかは、プランが提供するサービスが「医療・福祉」等の福利厚生に該当するかどうかで判断されます。実際に医療提供や心理カウンセリングを行う場合はERISAの適用を受け、情報開示や報告義務が発生します。逆に紹介のみの支援であれば、ERISAの規制は適用されません。
