メディケアのカバレッジ基準と対象サービス
米国の高齢者向け健康保険制度「メディケア」は、Part A・B・C・D の4つのパートに分かれています。加入には Part A が必須ですが、各パートはそれぞれ異なる給付と自己負担額があります。サービスが保険適用になるためには、メディケアが定めた基準を満たす必要があります。
ホスピス
Part A にはホスピス給付があり、末期患者が自宅で痛みのない快適な生活を送れるよう支援します。対象となるサービスは、在宅医療、熟練看護、レジスペ(短期介護)、医師の診察、処方薬などです。適用を受けるには、認定ホスピス事業者からのサービス提供と、主治医が「余命6か月以内」と診断し、本人が書面でホスピスケアを選択することが条件です。
代替療法
ホリスティック医療、バイオフィードバック、アロマセラピー、鍼灸などの代替・予防的治療を希望する受給者もいますが、メディケアはこれらをカバーしません。費用は全額自己負担となります。
メンタルヘルスケア
Part A と Part B で入院・外来の精神医療が受けられます。外来サービスは Part B が対象で、サービス料の 50% と施設料の別途自己負担が必要です。入院サービスは Part A が対象で、総合病院または精神科病院での治療に限られます。2011 年の基準では、最初の 60 日間は $952 の自己負担額、61〜90 日は日額 $238、91〜150 日は日額 $476 がかかり、150 日以降はメディケアの支払いはありません。また、生涯で受けられる入院メンタルヘルスの上限は 190 日です。
介護施設(ナーシングホーム)ケア
基本的にメディケアは介護施設の長期滞在費用をカバーしません。特定の条件下でのみ、一部のケアが対象となります。例えば、Part A のホスピス給付では、介護施設でのレジスペケアを連続最大 5 日までカバーし、回数に制限はありません。また、3 日以上の入院があり、かつ退院後にリハビリが必要な場合は、スキルド・ナーシング・ファシリティ(熟練看護施設)での滞在費用が Part A で支払われます。
メディケアはすべての医療ニーズを無条件でカバーするわけではなく、各サービスが定められた基準を満たすかどうかが支払対象となります。利用者は自分に必要なパートと給付内容を確認し、自己負担額と受けられるサービスを比較検討することが重要です。
