HMOとPPOの比較:特徴、メリット・デメリット
米国の医療保険には、ヘルス・メンテナンス・オーガニゼーション(HMO)とプリファード・プロバイダー・オーガニゼーション(PPO)という2つの代表的なマネージドケアプランがあります。本稿では、両者の仕組みや利点・欠点を分かりやすく比較し、どちらが自分に適しているか判断できるように解説します。
HMOプラン
HMOは米国で最も普及している医療保険形態で、2010年時点で約6600万人が加入していました。加入者は保険会社と提携した医師や医療機関のネットワークから、居住地域の医師を選びます。その中からプライマリ・ケア・プロバイダー(PCP)を指定し、診療や専門医への紹介をPCPが管理します。
メリット
- 保険会社が医療費を事前に支払うため、会員は低額の自己負担(少額のコペイやほぼゼロのデダクタブル)で済む。
- 医師との料金交渉が行われているため、ネットワーク内の診療費は割安になる。
- 保険給付が最も手厚く、ネットワーク内での利用時に幅広いサービスが受けられる。
デメリット
- 医療サービスはネットワーク内に限定され、PCPの承認が必要なため選択肢が狭まる。
- PCPが紹介を拒否すると、必要と感じても受診できないことがある。
- ネットワーク外での診療は緊急時を除き全額自己負担となる。
PPOプラン
PPOは米国で2番目に大きなマネージドケア市場を占め、2010年には約5300万人が加入していました。HMOと同様に医師ネットワークが設定されていますが、保険金は事前に支払われず、受診後に会員が支払った費用を保険が後から補償します。
メリット
- PCPを選択する必要がなく、好きな医師を直接受診できる。
- ネットワーク外でも診療が可能で、一定の保険給付が受けられる(ただし給付率は低くなる)。
- 医療サービスの選択自由度が高く、専門医へのアクセスが容易。
デメリット
- 保険料や自己負担額が高く、デダクタブルやコペイが大きくなる。
- ネットワーク外の医師料金は交渉されていないため、自己負担が大きくなることがある。
- 非ネットワーク利用時の自己負担は最大で費用の40%に達するケースもある。
