雇用主が負うCOBRA(健康保険継続)義務

COBRA(Consolidated Omnibus Budget Reconciliation Act、統合予算調整法)は、1986 年に制定された法律で、一定の条件を満たす元従業員や退職者、元配偶者、被扶養者が、団体保険の料金で健康保険の継続を一時的に行えるようにする制度です。COBRA では、保険料の全額(雇用主負担分と従業員負担分)を被保険者が支払う必要があります。雇用主は、COBRA を適切に運用するためにいくつかの義務を負います。

保険適用開始時の通知

雇用主は、従業員が団体健康保険に加入した時点で、COBRA の権利に関する通知を送付しなければなりません。この通知は、従業員本人および対象となる家族に対して、合理的な期間内に郵送する必要があります。通知には、COBRA 継続の権利や、婚姻状況の変更が資格に与える影響についての情報が含まれます。

資格喪失事由(Qualifying Event)の通知

雇用状態の変化により保険適用が縮小または終了する場合、雇用主は「資格喪失事由」に該当することを従業員に通知しなければなりません。代表的な事由は次のとおりです。

  • 任意・非任意を問わず、重大な不正行為以外の理由での解雇
  • 労働時間の大幅な削減
  • 従業員がメディケアに加入した場合
  • 被保険者本人の死亡

この通知は、事由が発生した日から 14 日以内に郵送しますが、州や自治体によってはそれより早く送付することが求められる場合があります。また、COBRA を利用して保険を継続した者には、継続期間が終了する際にも別途通知を行う必要があります。

記録保存義務

通知義務に加えて、雇用主は COBRA に関する記録を適切に管理しなければなりません。具体的には、以下の情報を保持します。

  • COBRA の継続を選択した者の氏名・加入期間
  • 保険料の支払い状況および支払額
  • 通知の送付日・内容

これらの記録は、通知が適時に行われたことを証明できるよう、十分な期間保存する必要があります。

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