Concerta(メチルフェニデート)と双極性障害の可能性
概要
Concerta(メチルフェニデート HCl)は、長時間作用型の刺激薬で、成人・小児の注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療に承認されています。近年の研究では、極端な高低の気分変動を特徴とする双極性障害にも有効性が示唆されています。
薬剤の特徴
Concertaはリタリンと同じ有効成分メチルフェニデートの徐放剤で、1日1回、朝に服用します。市販は18 mg、27 mg、36 mg、54 mgの錠剤があり、通常は1日あたり18 mg〜72 mgを投与します。
適応症
ADHDの治療に加えて、以下のようなケースで使用が検討されます。
- 他の抗うつ薬で効果が得られない双極性障害のうつ状態
- 他の薬剤による鎮静(眠気)が強い場合の対処
- ADHDと双極性障害が併存している場合の注意散漫・多動の緩和
ADHDと双極性障害が併存する場合
Arnold L. Lieber医師のレビューによれば、まずは気分安定薬(リチウムや抗てんかん薬)と抗うつ薬で治療し、効果が不十分な場合に気分安定薬とConcertaを併用することがあります。
双極性障害に対する研究結果
2004年のCarlsonらの研究では、メチルフェニデートを補助的に使用することで「双極性障害全体の著しい改善」が認められ、耐容性も良好でした。他の研究でも刺激薬の有用性が報告されています。
躁状態(マニア)への注意
刺激薬は、双極性障害の既往がなくても躁状態を誘発することがあります。DSM‑IVでは「物質誘発性気分障害」と分類され、薬剤を中止すれば通常は改善します。
使用上の注意
躁状態のリスクがあるため、Concertaを服用中は毎日の気分を記録し、精神科医と密に連絡を取りながら治療を進めることが重要です。
