双極性障害のタイプと特徴
双極性障害(旧称:躁うつ病)は、極端に高い気分(躁)と極端に低い気分(うつ)の間を行き来する精神疾患です。症状の持続時間や重症度は、患者が抱える双極性障害のタイプによって異なります。
双極性障害の診断
米国国立精神衛生研究所(NIMH)によれば、双極性障害の患者は「躁」状態と「うつ」状態という二極の気分変動を経験します。各エピソードは数週間から数か月続き、その間に比較的安定した期間が挟まります。双極Ⅰ型、双極Ⅱ型、シクロチミア型、急速循環型といったサブタイプは、エピソードの頻度や重症度に違いがあります。
躁状態(マニア)
躁状態は、エネルギーが異常に高まり、話し方が速くなる(圧迫性言語)や考えが次々に飛び跳ねるといった特徴があります。主に双極Ⅰ型患者に見られ、過度の活動、危険行為、過剰な性的衝動などが現れます。場合によっては幻覚や被害妄想を伴うこともあり、エピソードは数週間から数か月続くことがあります。
軽躁状態(ハイポマニア)
軽躁状態は躁状態より軽度で、エネルギーは高いものの比較的制御しやすいです。双極Ⅱ型患者に特徴的で、睡眠欲求が減少し、社交的な活動や目標達成への意欲が高まります。話し方は速く、思考の飛躍が見られますが、日常生活への支障は比較的少ないです。
うつ状態
うつエピソードは双極Ⅰ型・Ⅱ型の両方で起こりますが、双極Ⅱ型では持続期間が長くなる傾向があります。躁や軽躁の後に現れ、以前楽しんでいたことに興味が持てなくなります。自己評価の低下、罪悪感、睡眠障害(過眠・不眠)、感情の鈍化、最悪の場合は自殺念慮が現れます。NIMHのデータでは、うつ状態の患者の10〜15%が自殺に至ると報告されています。
循環性障害(シクロチミア)
シクロチミアは、軽躁と軽度のうつが交互に現れるものの、どちらのエピソードも診断基準を満たすほど長くはありません。例として、4日間の軽躁、2か月の安定期、1週間の軽度うつ、そして1か月後に3日間の軽躁といったパターンが見られます。
急速循環
急速循環型は、1年以内に少なくとも4回の気分変動(躁/軽躁と鬱)が起こるタイプです。変動は数週間、数日、さらには数時間単位で起こることもあります。DSM‑IVではこの基準が明示されています。
