自殺リスクのあるクライアントへの対応方法
はじめに
Michelle E. Toth らが『Annals of the American Psychotherapy Association』に掲載した研究によると、心理療法士の約71%が少なくとも一度は自殺を試みたクライアントを担当したことがあると報告されています。臨床家は、クライアントが自殺について話し始めた際に適切な質問と対応を知っていれば、リスクを低減させることができます。
対応手順
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ステップ1:安全確保
まずクライアントの安全を確保します。救急室や医療・精神科病院にいる場合は、観察下に置くことで即時の安全を保てます。入院外で「自殺したい」という考えが止まらず、具体的な計画や意図がある場合は、救急搬送や入院が必要です。逆に、考えはあるものの具体的な計画や意図がない場合は、話を続けながら安全を確認し、必ずしも入院は必要ありません。
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ステップ2:リスク評価
クライアント本人だけでなく、家族や友人、他の医療提供者などの情報も参考にしながらリスクを評価します。主なリスク要因は以下の通りです。
- 自殺念慮や具体的な計画
- 薬物・アルコール乱用
- 絶望感・無力感
- 不安、社会的孤立
- 既存の精神疾患
- 過去の自殺未遂や自殺家族歴
- 虐待歴や攻撃的行動歴
- 年齢(15〜24歳が特にリスクが高い)・性別(男性は致死率が高い)
- 致死的手段へのアクセス
リスク要因の数と重症度に応じて、緊急の安全計画と長期的な治療計画を立てます。
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ステップ3:保護因子の確認
保護因子はリスクを完全に排除するわけではありませんが、治療計画を立てる上で重要な資源となります。以下のような要素を確認しましょう。
- 精神・身体・薬物依存症に対する効果的な支援体制
- 家族・地域・社会的サポート
- 非暴力的な問題解決スキル
- 自殺を禁じる文化的・宗教的信念
これらの保護因子を活用し、クライアントの強みや支援ネットワークを治療に組み込むことで、より効果的な支援が可能になります。
