注意欠陥・多動性障害(ADHD)の概要と対策
不注意の症状
CDCによると、子どもでも大人でも、6か月以上にわたり不注意の症状が6つ以上認められ、学業や仕事、家庭生活に支障がある場合にADHDと診断されます。主な症状は以下の通りです。
- 授業や遊びに集中できない
- 話しかけられても聞き取れない
- 課題の完了が困難
- 宿題や作業で不注意なミスが多い
- 忘れ物が多い、整理整頓が苦手
- 注意が散漫で簡単に気がそれる
- 必要なものを紛失しやすい
- 長時間の読書やプロジェクトに取り組むのが難しい
多動性・衝動性の症状
同様に、6か月以上にわたり多動性または衝動性の症状が6つ以上ある場合も診断基準に該当します。
- 座っているべき場面で体を動かしたり足をバタバタさせる
- 授業中や会議中に席を立つ
- 静かに遊んだり読んだりできない
- 過度におしゃべりになる
- 必要以上に走り回ったり、動き回る
- 「エンジンがかかっている」ように常に活動的
- 質問が終わる前に答えてしまう
- 他人の話を遮る、順番を待てない
ADHDのタイプ
CDCはADHDを以下の3タイプに分類しています。
- 混合型(Combined Type):不注意と多動性・衝動性の両方が顕著。
- 主に不注意型(Predominantly Inattentive Type):不注意の症状が中心。
- 主に多動・衝動型(Predominantly Hyperactive-Impulsive Type):多動性・衝動性が主な特徴。
これらの症状は、うつ病や不安障害、人格障害、統合失調症など他の精神疾患によって説明できない場合に診断されます。
治療法
ADHDの治療は薬物療法と心理社会的支援の組み合わせが主流です。
- 刺激薬(リタリン、アデロールなど)や抗うつ薬(ウェルブトリンなど)を使用し、脳内の神経伝達物質バランスを調整して集中力と落ち着きを改善。
- 認知行動療法やカウンセリングで自己管理スキルを学ぶ。
- 保護者や教師への教育・トレーニングを通じた環境調整。
原因
ADHDの正確な原因は未解明ですが、遺伝的要因が大きく関与していると考えられています。研究では以下のようなリスク要因も検討されています。
- 低出生体重や早産
- 脳損傷や神経発達の異常
- 鉛など有害物質への曝露
砂糖の過剰摂取や不適切な育児は症状を悪化させることはあっても、ADHDの直接的な原因とはなりません。
