カウンセリングで測定可能な目標の書き方

目標設定の基本概念

米国心理学会(APA)の『Dictionary of Psychology』では、目標を「具体的で、期限が設定された、測定可能かつ達成可能で現実的な行動目標」と定義しています。APAは、目標が有効になるのは「本人が何を達成すべきかを認識し、自己のために受け入れ、達成可能だと信じたとき」だと述べています。

カウンセリングにおける目標(治療目標)は、カウンセラーとクライアントが共同で取り組む作業の土台です。SMART 手法を用いることで、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Attainable(達成可能)、Relevant(関連性)、Time‑limited(期限)という基準に沿った目標設定が可能になります。

SMART 目標設定のステップ

  1. クライアントに「何を変えたいか」「何を達成したいか」を尋ね、本人が書き留めるようにします。セラピストの希望ではなく、クライアント自身の望みであることが重要です。

  2. 各目標に具体的な数値や期限を加えて、測定しやすくします。たとえば「体重を減らす」だけでなく、「12か月で75ポンド(約34kg)減らす」などと明確にします。

  3. 大きな目標は、達成しやすい小さなサブ目標に分解します。例:「完全に禁酒する」という目標は、まず「毎週3回、Narcotics Anonymous に参加する」や「取引先を回避するために通勤路を変える」などに分けます。

  4. 目標達成後の生活をイメージさせ、そのメリットを書き出させます。例:体重減少で「エネルギーが増える、外出が楽になる、関節の痛みが減る、自信がつく」など。

  5. 長期目標と短期目標を区別し、優先順位を付けて整理します。

  6. クライアントの目標とビジョンを書いたものを2部作成し、オリジナルはクライアントが持ち帰り、コピーは記録として保存します。

  7. 定期的に目標を見直し、成功を祝福し、障壁を評価し、新たな目標を設定します。

メンタルヘルス治療 - 関連記事