竜巻予測に使用される装置

米国では毎年約850件の竜巻が発生し、死者や被害が絶えません。そのため、米国国立気象局(NWS)は1953年から竜巻の発生を予測する研究を続けています。現在、竜巻予測には複数の装置が用いられています。

Dopplerレーダー

Dopplerレーダーは、円形に回転する強風を検知し、気象学者に嵐の接近を警告しますが、実際に竜巻が発生しているかどうかは観測者の確認が必要です。レーダーのビームは広範囲であるため、竜巻そのものを正確に位置特定できず、あくまで竜巻が起こり得る条件を示すにとどまります。

ライトニングイメージングセンサー(LIS)

1990年代にNASAが開発した衛星搭載のライトニングイメージングセンサーは、上空の稲妻の頻度を測定します。雲に覆われ肉眼では見えない稲妻は、竜巻活動の早期指標と考えられ、稲妻が増えるほど竜巻の発生確率が高まります。

マルチプルアンテナプロファイラレーダー(MAPR)

国立大気研究センター(NCAR)が開発したMAPRは、915 MHzの風プロファイラを改良し、瞬時に風速を測定できる装置です。垂直方向の風速を連続観測することで、ドップラーレーダーが見逃す可能性のある急激な風の変化(シア)を捉えることができます。

インフラサウンド検知器

竜巻は超長波・低周波の音(インフラサウンド)を放出します。人間の聴覚範囲外のこの音は、竜巻が接近する数分前に検知できるため、遠距離でも竜巻の発生を予測できます。たとえば、ニューヨークに設置した検知器がテキサスで発生する竜巻を感知することも可能です。

手描き解析

人間の観測者による手描きの解析も重要です。地上と上空のデータを地図に描き込むことで、温暖前線・寒冷前線、気圧谷、温度変化などのパターンを視覚的に把握し、竜巻発生の兆候を探ります。

これらの装置や手法を組み合わせることで、竜巻の早期警戒が可能となり、被害軽減に貢献しています。

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