OSHA騒音基準の歴史と主要改訂点

はじめに

米国労働省労働安全衛生局(OSHA)が定める騒音基準は、1969年に遡る前身の規定から発展し、職場での騒音曝露を制限し、従業員の聴覚保護を目的としています。

背景(Rationale)

短時間の極度な騒音や、長期間にわたる中程度の騒音は、いずれも永続的な聴力低下を引き起こす可能性があります。OSHA の騒音基準は、こうした聴覚障害から労働者を守るために策定されました。

OSHA 前の規定

1969 年、米国労働省は Walsh‑Healey 公共契約法に基づき騒音基準を制定し、連邦政府と契約を結ぶ企業の全従業員を対象としました。

OSHA が基準を適用

1971 年に OSHA が創設されると、同年に上記基準を全米の雇用主に適用する法律として施行しました。例えば、1 日に 15 分以上 115 デシベルを超える騒音に曝露させてはならない、と定められました。雇用主は、エンジニアリング・コントロールや防音ヘッドギアの提供により曝露時間を削減する義務があります。

10 年間の改訂議論(1972–1981)

1972 年以降、OSHA は基準の見直しを10 年にわたって議論しました。主な論点は次の二つです。

  • 規制対象となる最小騒音レベルを 90 デシベルから 85 デシベルへ引き下げるか。
  • 従業員保護の手段として、防護ヘッドギアの使用を必須とすべきか、あるいはエンジニアリング・管理的対策を中心にすべきか。

Hearing Conservation Amendment(HCA)の公表

1981 年、OSHA は Hearing Conservation Amendment(HCA)を公布し、最低騒音レベルを 85 デシベルに引き下げました。また、従業員に対する防音ヘッドギアの提供義務や、定期的な聴覚検査の実施を義務付けました。これにより、雇用主は保護措置の効果を継続的に評価できるようになりました。

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