注射針の共有がもたらす健康リスクとは

薬物注射時に針を共有するのは、コスト削減と手軽さが理由です。注射針を使用する人は「注射薬物使用者(IDU)」と呼ばれ、主にコカイン、ヘロイン、メタンフェタミンなどを注射します。針は処方箋なしでは違法であり、費用もかかるため、IDUは他者と針を共有することが多いです。しかし、針の共有は深刻な健康リスクを伴い、最悪の場合は死に至ります。

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

IDU が針を共有すると、血液が針先やシリンジに残り、次に使用する人の血液と混ざります。この血液中に HIV が含まれていれば、感染が拡大します。また、薬物を液体に調整する際の綿や水も感染源となります。

肝炎 B型・C型

肝炎ウイルスは肝臓を攻撃し、感染したウイルスの種類により症状が異なります。針の共有は B型肝炎と C型肝炎の主な感染経路です。B型肝炎は肝硬変や肝臓の瘢痕化を引き起こし、治療薬でウイルスを抑制できるケースがありますが、完全な治癒は難しいです。C型肝炎は最も深刻で、現在も根本的な治療法は確立されていません。C型肝炎は肝硬変を引き起こし、米国では肝移植の主要な原因となっています。

性感染症(STD)

ニューヨーク市保健局のデータによると、米国では毎年約1200万人が性感染症に罹患しています。針の共有は性感染症のリスクを高め、梅毒、淋菌、クラミジアなどが治療されずに放置されると、脳疾患や心疾患、不妊症につながります。

血液・骨格系の感染症

針を共有すると、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染する可能性があります。MRSA は血液中毒や肺炎を引き起こす重篤な感染症です。また、骨や関節に感染が広がり、化膿性関節炎や骨髄炎(オステオミリチス)を招くことがあります。

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