主要な流行性細菌一覧
感染症が地域を超えて広がり、長期間にわたり広範囲に及ぶと「エピデミック(流行病)」と呼ばれます(米国自然史博物館)。
私たちの体内には免疫機能を助け、食物からの栄養吸収を促進する「善玉菌」が常在しています。一方で、病原性細菌が体内に侵入すると増殖し感染を引き起こし、宿主の免疫防御を突破したときに病気が発症します。
クラミジア
症状がほとんど現れないことが多く、知らずに感染が進行します。女性の場合、子宮や卵管に不可逆的なダメージを与え、不妊の原因となります。クラミジアは一般的な性感染症で、抗生物質で治療可能です。感染が確認されたら、すべての性パートナーに検査と治療を促すことが重要です。
米国疾病管理予防センター(CDC)によると、2008年に全米50州とワシントンDCで報告されたクラミジア感染例は1,210,523件でした。実際の罹患数は検査を受けないケースが多いため、報告数よりはるかに多いと推定されています。
結核(TB)
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)はかつて米国で死亡原因のトップでした。肺を中心に全身の臓器に感染する可能性があります。活動性結核は6〜12か月にわたって複数の抗結核薬を服用する治療が必要で、適切に治療しないと致命的です。
結核はアフリカ系アメリカ人や国際旅行者に多く見られます。特に、牛結核が蔓延している国(例:メキシコ)での非殺菌乳製品の摂取は感染リスクを高めます。また、HIV感染などのリスク要因が不均等に分布していることも、アフリカ系アメリカ人における罹患率が高い要因です。
コレラ
コレラ菌に汚染された食物や水を摂取すると感染します。19世紀の米国では流行しましたが、近代的な水処理システムの普及により事実上根絶されています。現在はアフリカで30年以上続くコレラ流行が報告されています。
重症例では激しい下痢と嘔吐が見られ、脱水症状が致命的になることがあります。治療は塩分と糖分を含む経口補液を大量に摂取させることが基本で、重症の場合は静脈点滴が必要です。
