線虫感染の主な症状と代表的な種類

線虫(回虫や鉤虫など)は、腸内で成長し糞とともに土壌へ排出される寄生性の線形動物です。汚染された食物や手を介して摂取したり、汚染土壌に裸足で触れることで皮膚から侵入することがあります。感染すると主に胃腸症状が現れますが、アレルギー反応や肺・心臓症状を引き起こすこともあります。

回虫(Ascaris lumbricoides)

体長は15〜35cmにもなる大型の線虫です。汚染された食物や手から摂取された卵が小腸で孵化し、血流を経て肺へ移動します。肺で咳とともに吐き出された後、再び喉を上がり小腸に戻ります。主な症状は咳、呼吸困難、腹部不快感で、大量に寄生すると腸閉塞を起こすことがあります。

アニサキス(Cod or Herring Worm, Anisakis simplex)

生食や塩漬けの魚介類に含まれる小型の線虫です。摂取後約12時間で胃粘膜に付着し、食中毒様の腹痛や嘔吐を引き起こします。多くは数週間で自然に排除されますが、慢性化すると胃潰瘍や強い痛みを伴い、外科的除去が必要になることがあります。

蟯虫(Enterobius vermicularis)

体長5〜10mmの細い線虫で、卵を経口摂取すると盲腸に寄生し、雌虫は肛門周囲に卵を産み付けます。その結果、肛門周囲のかゆみが生じ、掻くことで手指に卵が付着し再感染が広がります。軽度の吐き気、腹部不快感、夜間のかゆみ、時に膀胱や膣への侵入による尿路感染が見られます。

鉤虫(Ancylostoma duodenale・Necator americanus)

体長7〜12mmで小腸に寄生し、血液を吸うことで貧血やタンパク質欠乏を引き起こします。幼虫は汚染土壌から皮膚に侵入し、血流で心臓・肺へ移動、咳とともに喉へ上がり小腸に戻ります。皮膚のかゆみや発疹、胸焼け、息切れ、心肥大、脈拍不整、成長障害など多様な症状が現れます。

糸状虫(Strongyloides stercoralis)

体長約2mmで小腸粘膜に寄生します。皮膚から侵入した幼虫は血流で肺へ移動し、咳とともに飲み込まれて小腸に戻ります。多くは無症状ですが、臀部や腰部のかゆみ、咳、腹部不快感、下痢が出ることがあります。

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