膀胱脱(シストセール)の治療と対策
シストセールは、女性の骨盤内臓器を支える結合組織が弱くなり、膀胱が膣壁へ突出する状態です。症状の程度はⅠ〜Ⅲの3段階に分けられ、Ⅰは膀胱が部分的に膣内に出るだけ、Ⅱは膣口まで突出、Ⅲは膣口を越えて下垂し、手術が必要になることが多いです。
主な原因は慢性的な便秘、重いものの持ち上げによる骨盤への負荷、分娩時の鉗子使用・多産・会陰切開などです。Ⅰ・Ⅱ度のシストセールはまず保存的治療が試みられ、Ⅲ度は外科的修復が検討されます。
非手術的治療法
重いものの持ち上げを控え、骨盤底筋への過度な負荷を避けます。
ケーゲル運動で骨盤底筋を強化します。排尿を止めるイメージで筋肉を収縮させ、4秒キープしてリリースを10回繰り返し、1日10セット行いましょう。
ペッサリーの使用について医師に相談します。膀胱を元の位置に戻し、膣壁への圧迫を軽減するデバイスで、サイズや形状は複数試すことがあります。
エストロゲン補充療法を検討します。閉経後の女性では、エストロゲンパッチ・錠剤・局所クリームなどで骨盤壁の強化が期待できます。既往歴は必ず医師に伝えてください。
外科的治療法(Ⅲ度シストセール)
手術は全身麻酔または局所麻酔で行われ、膀胱内圧を下げるために尿道カテーテルを挿入します。膣壁や筋肉を折りたたんで縫合するか、メッシュ素材で弱くなった部分を補強します。また、余分な膣粘膜や弱い組織を除去して創を閉鎖します。
術後はできるだけ多くの水分を摂取し、尿量を確保します。術中に入れたパッキングは医師が除去し、看護師が立ち上がり歩行をサポートして血栓予防を行います。
退院後は担当外科医の指示に従い、傷口ケアや日常生活の注意点を守ってください。
