扁桃摘出術の合併症と対処法
扁桃は喉の左右に位置するスポンジ状の組織で、細菌やウイルスが体内に入るのを防ぐ役割があります。感染が起きると扁桃炎となり、慢性化や頻繁な腫れ、睡眠障害などが続く場合は扁桃摘出術(扁桃切除)が検討されます。
手術の概要
主に小児に行われる扁桃摘出術は全身麻酔下で実施され、約20分間手術が進められます。外科医は数か所の切開を行い、扁桃を除去した後、止血のためにパッキング材を詰めます。
出血
多くの場合、電気凝固(エレクトロカウタリー)を用いて血管を熱で封鎖し、出血を防止します。手術後の再出血は約1〜4%の患者で報告されており、重度の場合は輸血が必要になることがあります。
発声への影響
扁桃を除去すると鼻腔内に余分な空間ができ、会話時に空気が鼻腔を通りやすくなります。その結果、声がやや鼻にかかったような「鼻音」になることがあります。発生頻度は約3,000人に1人とされています。
鼻咽頭狭窄
手術部位の組織が過度に瘢痕化すると、喉の開口部が狭くなり呼吸困難を引き起こすことがあります。必要に応じて再手術で気道を拡大する処置が行われます。
器具による損傷
手術中は口腔内に器具やマウスガーを挿入し、口を開いたままにします。ガーがずれると歯が欠けるリスクがあり、また電気凝固装置に触れることで口腔内がやけどする可能性もあります。
