ベタジンを用いた外科手術前の皮膚消毒ガイドライン

安全対策

患者の安全は最優先ですが、医療従事者も感染や疾病から自らを守る義務があります。米CDCは「医療従事者への感染症伝播防止は感染管理の重要項目であり、効果的な予防策と曝露管理が推奨される」と述べています。

安全を確保する基本は個人防護具(PPE)の使用です。ガウン、マスク、ゴーグル、手袋などを着用し、手洗いの後にガウンと手袋を装着します。手術部位が感染や出血を伴う場合でも、事前に適切に準備していれば感染リスクは大幅に低減します。

体位とドレーピング

手術内容に応じて患者を適切な体位に配置します。医師の好む体位を事前に確認し、手術部位は露出させつつ、患者のプライバシーを保つために他部位は覆い(ドレーピング)ます。

ベタジン(ポビドンヨード)

ベタジンは殺菌作用を持つ消毒剤で、皮膚表面の細菌数を減少させ手術を安全にします。錆色の液体で、ポビドンヨードとしても知られています。

使用形態は主に2種類です。大容器から直接噴射し、手術部位全体に塗布する「5分間・2ステップ」方式と、滅菌された個包装スワブがあります。スワブは外側が非滅菌でも内部は滅菌されており、無菌手袋をしたスタッフが開封し、ベタジンを塗布します。

副作用

ベタジンは概ね安全ですが、アレルギー反応が起こることがあります。手術中はベタジンが皮膚に過剰にたまらないよう注意し、長時間残留すると化学成分や湿気で皮膚刺激を引き起こす可能性があります。

患者への指導

術後の基本的な指示として、手術部位を清潔かつ乾燥に保つよう伝えます。ベタジンは手術中の清潔保持に有効ですが、術後に汚れや湿気が残ると感染リスクが高まります。自宅での創部管理方法や、赤み・腫れ・出血・発熱など感染兆候が現れた場合は速やかに医師に連絡するよう指導します。

手術(総論) - 関連記事