人工内耳手術における主な合併症
人工内耳(コクレアインプラント)は、重度から深刻な難聴患者の聴覚改善を目的とした手術です。電子デバイスを耳に装着し、音を電気信号に変換して脳に伝える仕組みですが、全身麻酔や頭部への切開が必要なため、いくつかの合併症リスクがあります。
神経損傷
手術中に顔面神経やその他の細かな神経に近い部位へインプラントを挿入するため、神経が損傷することがあります。これにより、顔面の一側(通常はインプラント側)に一時的または永続的な麻痺が生じることがあります。
髄膜炎
脳の感染症である髄膜炎は、手術前にワクチン接種が推奨されますが、内耳構造が変形している患者では感染リスクが高まります。
脳脊髄液漏出
手術中に内耳や脳を取り巻く部位に穴が開くと、脳脊髄液が漏れ出すことがあります。頭痛や鼻づまり、くしゃみ、めまいなどの症状が現れ、自然に治癒するケースもありますが、場合によっては再手術が必要です。
めまい・眩暈
内耳は体の平衡感覚を司ります。そのため、インプラント手術後にバランス感覚の乱れやめまいが起こることがあります。
インプラント拒絶反応
体内に異物を埋め込む際に起こり得る拒絶反応は、人工内耳でも例外ではありません。炎症や赤み、腫れを伴う「修復性肉芽腫」として現れることがあります。
