前立腺切除術後の失禁問題
事実
前立腺切除術は前立腺がんの治療に最も頻繁に用いられる手術です。がんが前立腺内にとどまっている(T1〜T2)場合に推奨されます。全身麻酔下で下腹部または会陰部に切開し、前立腺とがんが侵入した可能性のある組織を除去します。腹腔鏡下で行う方法もあります。
失禁の種類
手術後に起こる失禁は主に2つの原因があります。1つは膀胱が満杯になるときに起こる過活動膀胱(膀胱痙攣)による急な尿意です。もう1つは尿道括約筋の損傷で、咳やくしゃみ、体を動かすときに尿が漏れます。両方が同時に起こるケースもあります。
治療法
手術後6か月以上経過しても失禁が続く場合、以下の治療が検討されます。
・タイムド・ボーディングや水分制限といった行動療法は過活動膀胱による失禁に有効です。
・薬物療法も選択肢の一つです。
・括約筋が損傷している場合は、人工尿道括約筋や男性用スリング(膀胱頸部サポート)といった外科的手術が行われます。
管理方法
手術や薬物が適さない場合は、日常生活での対策が中心となります。吸収性パッドや防水シーツ、外用コンドームカテーテル(尿をプラスチックバッグに集める)などがあります。また、自己導尿は迅速かつ痛みが少ない方法として利用できます。医師と相談し、症状と生活様式に合った管理法を選びましょう。
考慮すべき点
前立腺切除術後の失禁は比較的頻繁に見られ、ある調査では80%以上の男性が何らかの失禁を経験すると報告されています。多くの場合、時間とともに自然に改善します。医師は症状が自然に回復するか確認するため、最大12か月間経過観察を行うことがあります。
