涙管手術の合併症と対策

成人が過剰な涙を流す場合、涙管の機能不全が原因であることが多いです。治療法は主に2つあり、症状を受け入れるか、涙管手術を受けるかです。しかし手術にはリスクが伴います。本稿では、涙管手術(涙嚢鼻腔吻合術、DCR)の主な合併症とその対策について解説します。

涙嚢鼻腔吻合術(DCR)とは

涙嚢鼻腔吻合術(Dacryocystorhinostomy, DCR)は、涙嚢と鼻腔の間に小さな開口部を作り、涙の排出路を確保する手術です。部分的に閉塞している場合は、流水で通路を開くこともありますが、完全に閉塞している場合は、涙管(管状の涙排出口)を再建する必要があります。

術後の主な合併症

瘢痕(傷跡)

手術部位の皮膚が目立つ瘢痕になることがあります。非侵襲的なケアや適切な薬剤で軽減できるケースもありますが、鼻や眼周辺に不自然な傷跡が残ることがあります。

出血

術後に鼻血が続く、あるいは大量に出血することがあります。手術自体が直接の原因でない場合もあり、鼻出血の原因を鼻科・耳鼻咽喉科の専門医と相談することが重要です。

感染

手術は無菌的に行われますが、外科的処置全般に伴う感染リスクはゼロではありません。術後に鼻や涙管に感染が起きた場合、追加の抗菌薬投与や再手術が必要になることがあります。

過剰な涙液(再発)

DCRは過剰な涙液を抑える目的ですが、手術後も10〜20%の患者で症状が残ったり再発したりします。原因としては、術後の瘢痕による再閉塞や眼のポンピング機能低下などが考えられます。再手術や追加治療で対処できる場合があります。

以上のように、涙管手術は効果的な治療法ですが、合併症のリスクを十分に理解し、術前に医師と十分な相談を行うことが大切です。

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