手術の概要

VATS(Video‑Assisted Thoracoscopic Surgery、ビデオ胸腔鏡手術)は、胸部に小さな切開を数か所入れ、細いカメラと専用器具を用いて行う低侵襲手術です。カメラ映像をモニターで確認しながら手術を進めるため、従来の開胸手術に比べて創部が小さく、患者への負担が軽減されます。

対象となる疾患・症状

  • 胸膜中皮腫(メゾテリオーマ)
  • 肺がんおよびその他の肺疾患
  • 肺気腫(エムフィーゼマ)
  • リンパ腫
  • 多汗症(過剰な発汗)
  • 心膜周囲の液体貯留(心嚢液)

主なメリット

  • 切開が小さいため、術後の痛みが軽減されます。
  • 入院期間が短く、回復が早い(通常は3〜4日)です。
  • 傷跡が目立ちにくく、術後の生活の質が向上します。

留意すべき点

過去に胸部手術を受けたことがある患者は、胸膜に瘢痕組織が残っている可能性があり、手術が難しくなることがあります。そのため、VATSは初めて胸部手術を受ける患者に特に適しています。

術後の経過と管理

手術後は、通常3〜4日間の入院が必要です。手術中に設置したドレーンで切開部からの液体を排出し、回復に合わせて抜去します。術後の疼痛管理や呼吸リハビリテーションが早期回復の鍵となります。