線維筋痛症に対する光療法の可能性と研究現状

線維筋痛症は、慢性的な筋肉や腱の痛み、疲労感、倦怠感を特徴とする、診断マーカーがなく原因不明の疾患です。メイヨークリニックによれば、女性に多く見られます。近年、光療法が治療法の一つとして研究されています。

原因

線維筋痛症の正確な原因は未解明ですが、主に2つの仮説が提唱されています。1つはうつ症状と睡眠障害が相互に悪化させるというもの、もう1つは糖尿病性ニューロパチーに似た神経過敏性が関与しているというものです。光療法はうつ病や神経性疼痛の治療に用いられてきたため、同様の効果が期待されています。

光療法とうつ病

1980年にアルフレッド・ルーイらが季節性情動障害(SAD)を命名し、明るい光療法がSAD症状を顕著に軽減することを示しました。その後、光療法はさまざまな形態のうつ病治療に応用されており、一定のエビデンスが蓄積されています(参考文献1)。

光療法と疼痛

最近では、パルス赤外線光が糖尿病性神経障害性疼痛に与える効果を検証する研究が行われ、8週間の試験期間中に疼痛が有意に減少したと報告されています。ただし、これらの研究は光療法製品を販売するHealthlight System社が資金提供した社内研究である点に留意が必要です(参考文献2)。

対立する研究結果

トロント大学のS.J.パールら(1996年)は、SAD症状を併せ持つ線維筋痛症患者を対象に、4週間の光療法とプラセボ群を比較しました。その結果、疼痛も気分も改善が認められず、光療法の有効性は示されませんでした(参考文献3)。

注意点

線維筋痛症は激しい慢性疼痛を伴うため、患者は救済策を熱心に探しがちです。多数の治療法が提案されていますが、光療法については現在のところ確固たるエビデンスが不足しています。メイヨークリニックなどの権威ある医療機関は、光療法を標準治療として推奨していません。新たな研究は常に進行中であり、治療方針は担当医と十分に相談した上で決定してください。

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