ベッドや車椅子使用者のための褥瘡(床ずれ)家庭療法

褥瘡(床ずれ)は、長時間ベッドや車椅子にいる人、あるいは自力で体を動かせない人に多く見られる皮膚の損傷です。血流が不足し、皮膚に持続的な圧力がかかることで起こります。主に臀部、坐骨、かかとなどが罹りやすい部位です。褥瘡は治癒が難しく急速に悪化しますが、適切な家庭療法で予防・治療が可能です。

姿勢変更とサポートサーフェスの活用

  • 定期的に体位を変えることで、圧力が解放され血行が促進されます。車椅子利用者は15分ごと、ベッドにいる場合は最低2時間ごとに姿勢を変えましょう。シープスキンやパッド、滑り止めパウダーを使用すると、移動時の摩擦が減ります。

    枕やフォームクッションなどのサポートサーフェスは圧力分散に有効です。ただし、リング型やドーナツ型クッションは逆に圧迫を集中させる恐れがあるため使用しないでください。

褥瘡の清拭

  • 傷部は毎回ドレッシングを交換するたびに、温かい生理食塩水で洗浄し、死んだ皮膚や汚れを取り除きます。消毒薬は皮膚を刺激し治癒を遅らせる可能性があるため使用しません。入浴で全体的に清潔に保つことも推奨されます。

ハチミツの活用

  • ハチミツは保湿、抗アレルギー、創傷治癒促進の効果があり、抗菌性も高いです。ガーゼにハチミツを塗り、傷に当ててください。ドレッシングは最低24時間ごとに交換します。

    特にニュージーランド産のマヌカハチミツは創傷・やけどに有効とされています。マヌカハチミツは液体だけでなく、石鹸やオイル、軟膏としても入手可能です。

カレンデュラ(マリーゴールド)の使用

  • カレンデュラは皮膚を鎮静させ、抗菌作用を持つハイドロアルコホルムです。オイルや軟膏の形で使用し、清拭した傷に1日2回塗布します。健康食品店やオンラインで購入できます。

注意事項

  • 褥瘡はⅠ〜Ⅳの4段階に分かれます。Ⅰ・Ⅱ期は家庭療法で対処可能ですが、Ⅲ・Ⅳ期は医療機関での治療が必要です。Ⅲ期はクレーター状に凹み、Ⅳ期は筋肉や骨、時には腱や関節まで損傷します。傷の段階が不明な場合や、悪臭、発赤、圧痛、熱感、腫脹などの症状がある場合は速やかに医師に相談してください。皮膚感染は重篤化しやすく、全身へ広がる危険があります。

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