カトゥアバ樹皮の種別と選び方
ブラジル産ハーブ「カトゥアバ」は、媚薬や覚醒作用が期待できるとして注目されていますが、市販されている製品は多種多様で混乱しがちです。実際、2004年の『Planta Medica』の調査では、市場に出回るカトゥアバ製品の半数に不純物が含まれていることが判明しました。安全に使用するためには、ラベルに記載された正式な学名を確認し、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。
Erythroxylum catuaba(エリトロキシラム・カトゥアバ)
高さ2〜4メートルの小さな樹木で、黄色い花をつけます。別名「小カトゥアバ」とも呼ばれます。1992年に『In Vivo』誌に掲載された研究では、エキスが大腸菌(Escherichia coli)やブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、さらにはHIVウイルスに対して顕著な抗菌・抗ウイルス作用を示し、感染症治療への利用が期待されています。
Trichilia catigua(トリキリア・カティグア)
マホガニー科に属し、最大10メートルに成長する大型樹木です。クリーム色の花が特徴で、別名「大カトゥアバ」と呼ばれます。2011年に『Evidence Based Complementary and Alternative Medicine』に掲載されたサンタカタリナ大学の研究では、ドーパミン経路に働きかけることで動物の痛覚感受性を低下させることが確認されました。この作用により、ストレスや軽度のうつ、疲労感の緩和に有用とされています。
Erythroxylum vacciniifolium(エリトロキシラム・バッキニイフォリウム)
エリトロキシラム・カトゥアバと近縁ですが、化学組成は大きく異なります。カトゥビンA、B、Cといった独自のアルカロイドが含まれますが、これらの薬理効果は未検証です。安全性と有効性に関する研究が不足しているため、現時点ではこの種を原料とした製品の使用は控えるべきです。
Anemopaegma mirandum(アネモパエグマ・ミランダム)
ビゴニア科に属し、カトゥアバとは全く別系統の植物です。無知または不正な業者が偽装品として販売することがあります。2004年の『Toxicology In Vitro』に掲載された日本国立保健医療科学研究所の研究では、シンコナインという成分が細胞を化学的・毒性ダメージから保護する作用を示しましたが、カトゥアバと同等の薬理効果があるかは確認されていません。
Juniperus brasiliensis(ジュニパス・ブラジリエンシス)
この学名は実際には確認された植物が存在しません。小カトゥアバ(Erythroxylum catuaba)や別名の「小カトゥアバ」を指す場合がありますが、製品に使用された正確な植物種は不明です。ラベルだけで判断せず、第三者機関の検査結果が示された製品を選ぶことが望ましいです。
