植物の化学分析と主要手法
植物の成分
植物細胞はタンパク質、炭水化物、脂肪酸などの主要成分に加え、タンニン、リグニン、テレペノイド、フェノール、アルカロイドといった二次代謝産物を含みます。これらは構造や機能が異なり、医薬品や産業資源としても利用価値があります。リグニンは茎や幹の強度を、タンニンは動物の皮をなめすためのタンパク質沈殿に使われます。分析手法は対象植物と目的成分に応じて選択されます。
スチーム蒸留
スチーム蒸留はエッセンシャルオイルなど揮発性の芳香化合物を抽出するシンプルな方法です。蒸気で植物素材中の油分を気化させ、冷却コンデンサーで液化します。軽い油は水面に浮かび分離され、残りの水はフローラルウォーター(ハイドロラート)と呼ばれます。
ガスクロマトグラフィー (GC)
GCは主に脂肪酸やコレステロールの分析に用いられますが、熱に安定した揮発性化合物(植物アルコールなど)に最適です。抽出した試料は直接カピラリーカラムに注入され、高温で気化した後、ヘリウムや水素などの不活性ガスで搬送されます。
検出法
GCでよく使用される検出器は炎イオン化検出器(FID)です。試料を燃焼させて生じる電気信号を測定し、定量します。試料は燃焼後に回収できませんが、感度と再現性に優れています。
高速液体クロマトグラフィー (HPLC)
HPLCはビタミン、アミノ酸、糖類、特定の植物毒素など、揮発性でない成分の分析に広く利用されます。試料は溶液にし、粒子を除去した上でカラムに注入します。分離された化合物は紫外吸収度で検出されます。
