野生ヤムの根に関する情報
概要
野生ヤム(Dioscorea villosa)は、葉が交互に並び、裏面は柔毛で覆われた多年草です。葉は楕円形で5〜10cm、先端は鋭く、掌状の脈を持ちます。夏に小さな六弁花を咲かせますが、サツマイモヤムとは別種です。
分布
北米原産で、米国東海岸から中部地域に広く自生し、プエルトリコや中国にも自生しています。湿った環境を好み、林の空き地や低木の間、道路脇などで見られます。
学名・分類
学名は Dioscorea villosa。ヤム属は600種以上あり、ギリシャの自然学者にちなんで名付けられました。「villosa」はラテン語で「毛むくろ」の意味です。別名は「コリック根」「リウマチ根」「デビルズボーン」などがあり、var. hirticaulis、var. glabrifolia などの変種があります。
歴史
先住民は出産時の陣痛緩和や食用に利用し、ハワイでは飲料として熱中症や過度な発汗の緩和に使われました。18~19世紀のハーブ医師は月経痛や分娩困難の治療に用いました。1950年代にヤムからジオスゲニンが抽出され、これが合成プロゲステロンの原料となり、1960年代の経口避妊薬の開発に貢献しました。
医療用途
現在でも更年期障害や月経前症候群の緩和に民間療法として使用されていますが、ジオスゲニンが体内でプロゲステロンに変換される科学的根拠はありません。市販は粉末や液体抽出物、外用クリームの形で提供されています。
