甘草根(リコリス)の副作用とは?
甘草(Glycyrrhiza glabra)は、南ヨーロッパや中央アジア原産の植物で、古くから漢方薬に利用されています。根にはクマリン、フラボノイド、グリチルリチン、植物エストロゲン、ステロール、揮発油などが含まれ、抗炎症や胃腸保護、粘液分泌促進などの効果が期待されます。しかし、過剰摂取や特定の体質では副作用が生じることがあります。
注意点
甘草サプリは、グリチルリチンを含む通常タイプと、グリチルリチン除去(DGL)タイプの2種類があります。前者は主に呼吸器感染症に、後者は消化器系の症状に用いられますが、グリチルリチンを多量に摂取すると血圧上昇、カリウム低下、ナトリウム・水分保持が起こり、心臓に負担がかかります。DGLは副作用が比較的少ないとされています。
既往症がある方への注意
以下の疾患を持つ方は甘草の摂取を避けるべきです。糖尿病、高血圧、浮腫、低カリウム血症、緑内障、心臓・腎臓・肝臓・甲状腺の病気。甘草はテストステロンをエストロゲンに変換する作用があるため、線維腺腫や乳がん・子宮がんなどホルモンに関わる疾患、男性の不妊や勃起不全の方も注意が必要です。
用量超過のリスク
推奨量を超えるとアルドステロン様作用が強まり、頭痛、血圧上昇、心疾患などの症状が出ます。特にグリチルリチンの過剰摂取は「偽アルドステロン症」を引き起こし、倦怠感、むくみ、脚の腫脹、視覚障害、脱力感などが現れます。軽度の副作用としては顔のむくみや頭痛、疲労感も報告されています。
薬剤との相互作用
甘草は他の医薬品と相互作用することがあります。特にACE阻害薬、利尿薬、アスピリン、ステロイド、ジゴキシン、ホルモン補充薬、インスリン、下剤、経口避妊薬などを服用中の方は、医師に必ず相談してください。
妊娠・授乳中の方、使用期間の目安
妊娠中・妊娠を計画中・授乳中の女性は甘草の摂取を控えてください。また、カプセル、乾燥ハーブ、ロゼンジ、錠剤、チンキなど形態を問わず、4〜6週間を超えて連続使用しないことが推奨されます。長期使用が必要な場合は必ず医師の指導を受けましょう。
