ノニジュースとがん – 事実・歴史・効果と注意点

ノニ(インディアン・マルベリー、グレート・モリンダ、ノノ、メングクドゥとしても知られる)は、日陰の森林や砂浜に自生する小さな熱帯植物です。ノニジュースは果実から抽出され、食物繊維と炭水化物が豊富に含まれます。多くの自然療法家や伝統文化では、ノニ植物とそのジュースに治癒効果があるとされていますが、がんを根本的に治すという証拠はなく、免疫力強化に役立つ可能性がある程度です。

事実

学名は Morinda citrifolia で、ルビア科に属する小型の熱帯果樹です。主にアジア原産ですが、タヒチをはじめとする太平洋諸島に広がり、ハワイや南米、カリブ海地域でも見られます。白い小さな花と、独特の強い臭いを放つジャガイモ大の緑色の果実をつけます。果実は生でも加熱しても食べられ、液体濃縮ジュースとして市販されています。

歴史

約2000年前に東南アジアからフランス領ポリネシアへ持ち込まれたと考えられています。ジェームズ・クック船長が18世紀後半にその利用を記録し、第二次世界大戦中はポリネシア駐留兵が現地住民の指示でノニを摂取し体力回復に役立てました。古くから民間療法として利用され、葉を煎じたお茶は消化不良や胃腸の問題に、伝統的ポリネシア医学では便秘、皮膚炎、感染症、歯肉・喉の不調に用いられます。マレーシアでは加熱した葉が胸部や呼吸器系の疾患に使われます。1995年にハワイのDavid Marcusが商業用ノニジュースを市場に投入し、現在では200社以上がノニジュースを販売しています。

特徴

ノニはビタミンC、ナイアシン、鉄、カリウムが豊富です。研究者は植物に含まれる23種以上のファイトケミカルを報告しており、その中にはチロシンキナーゼを阻害し、マウスで抗がん効果が示されたアルカロイド「ダムナカントール」も含まれます。ラット実験ではノニジュースががん細胞の形成を抑制したとの報告がありますが、ヒトに対する臨床試験での確固たるエビデンスはまだありません。また、運動持久力向上の可能性も示唆されていますが、これらも専門家によるレビューが必要です。

健康効果

試験管や動物実験では、ノニに抗菌、抗ウイルス、免疫調節、鎮痛作用があることが示されています。風邪、糖尿病、高血圧、うつ、月経痛、呼吸器疾患、発熱、胃腸障害、関節炎の改善に役立つと主張されていますが、確実な臨床根拠はありません。ノニは抗酸化物質、ビタミンC、ビタミンAが豊富で、米国がん協会はがん予防のために抗酸化物質を多く含む食事を推奨していますが、ノニが魔法のようにがんを治すというわけではありません。

注意点

妊娠中・授乳中の女性や肝臓・腎臓に疾患のある方には推奨されません。歴史的にノニは妊娠中絶の手段として用いられたことがあります。また、カリウム含有量が高いため慢性腎不全の方には危険です。さらに、アントラキノンという成分が肝毒性を引き起こす可能性がありますので、過剰摂取は避けるべきです。

ハーブ療法 - 関連記事