がんの種類と特徴
上皮組織の細胞から発生するがんを「癌(がん)」と呼びます。皮膚の表皮や内臓の粘膜に存在する上皮細胞ががん化すると、さまざまなタイプの癌が現れます。ここでは、代表的ながんの種類とその特徴を解説します。
腺がん(Adenocarcinoma)
腺がんは、腺組織(分泌を行う上皮細胞)から発生する癌です。乳腺の乳管や小葉などが代表的な部位で、乳がんの多くは腺がんに分類されます。
上皮内癌(Carcinoma‑in‑situ)
上皮内癌は、がんが発生した薄い層の細胞にとどまっている初期段階の癌です。まだ他の臓器へ転移していないことを示します。
浸潤性癌(Invasive Carcinoma)
浸潤性癌は、がん細胞が元の組織を越えて周囲の組織や臓器へ侵入した状態です。乳がんの大部分はこの形態です。
浸潤性乳管がん(Invasive Ductal Carcinoma, IDC)
米国がん協会によれば、IDCは最も一般的な乳がんです。乳管(乳腺の乳汁通路)に始まり、管壁を突破して乳房の脂肪組織へ広がります。脂肪組織に到達すると、血流やリンパ系を介して転移する可能性があります。
基底細胞がん(Basal Cell Carcinoma)
基底細胞がんは皮膚がんの約80%を占め、日光が当たる頸部や肩などに多く発生します。増殖は遅く、転移は稀ですが、放置すると周囲組織や骨へ侵入することがあります。診断後5年以内に新たな基底細胞がんが発生する確率は約50%です。
扁平上皮がん(Squamous Cell Carcinoma)
皮膚がんの残りの20%は扁平上皮がんです。首、顔、耳、唇、手背などに現れやすく、潰瘍や傷跡からも発生します。基底細胞がんに比べて侵攻性が高く、転移しやすい特徴があります。
