前立腺がんと腫瘍学

前立腺がんについて

前立腺がんは、男性の生殖系にある前立腺という腺組織で発生するがんです。がん細胞は前立腺から骨やリンパ節など他の部位へ転移することがあります。進行は比較的遅く、初期段階では症状が現れにくいため、早期発見が重要です。治療は外科手術、化学療法、凍結療法、ホルモン療法、放射線療法などがあり、腫瘍専門医(腫瘍学者)が管理します。

前立腺がんの概要

がんは体内の細胞が異常に増殖する疾患で、前立腺がんは前立腺の腺細胞が制御不能に増えることを指します。前立腺は精液の生成と貯蔵を担う腺で、腺細胞ががん化すると「腺がん(腺癌)」と呼ばれます。医学的には「前立腺腺癌(前立腺腺癌)」が正式名称です。

症状

初期の前立腺がんは自覚症状がほとんどありませんが、腺が腫れると以下のような泌尿器症状が現れます。

  • 頻尿、排尿困難、尿の途切れ感
  • 排尿時の灼熱感、血尿または血精液

進行した場合は体重減少、食欲不振、倦怠感、嘔吐、下肢浮腫、骨盤・大腿部・腰部の痛みなど全身症状が出ます。

原因

明確な原因は不明ですが、以下の要因がリスクとして知られています。

  • 年齢:発症平均年齢は約70歳で、45歳以下での発症は稀です。
  • 遺伝的素因:家族歴があるとリスクが上がります。
  • 食生活:高脂肪食や赤肉の過剰摂取が関与する可能性があります。
  • 特定薬剤への曝露やホルモンバランスの乱れ

診断

前立腺がんの診断は、前立腺と血液の検査を組み合わせて行います。主な検査は以下の通りです。

  • 直腸診(DRE):指で前立腺の硬さや異常を触診。
  • 前立腺特異抗原(PSA)検査:血中PSA濃度が高いとがんの可能性が示唆されます。
  • 経直腸超音波(TRUS):超音波で前立腺の画像を取得。
  • 前立腺生検:針で組織を採取し、病理医ががん細胞の有無を確認。

これらの結果からがんのステージが評価され、治療方針が決定されます。

治療法

治療は患者の年齢、全身状態、がんのステージに応じて選択されます。

  • 局所進行がん:根治的前立腺全摘術(ラジカル前立腺全摘)や放射線療法が標準です。
  • ホルモン療法:男性ホルモン(テストステロン)を抑制し、がん細胞の増殖を抑えます。
  • 化学療法・凍結療法:進行がんや再発例で使用されます。
  • 経過観察(ウォッチフル・ウェイティング):高齢で他の疾患リスクが高い場合、侵襲的治療を控えて定期的に経過を観察します。

最新の治療は個々の遺伝子情報やがんの特性に合わせた個別化医療が進んでおり、患者と医師が十分に情報共有しながら最適な方針を決めることが重要です。

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