食物アレルギーと不耐性の違いと対処法
食物アレルギーとは
食物アレルギーは、免疫系が特定の食材を有害と誤認し、抗体(IgE)を産生して反応する状態です。マヨクリニックのアレルギー専門医、ジェームズ・T・リー博士によると、成人の約4%、3歳未満の子どもの約8%が真の食物アレルギーを持っています。アレルギーが一度発症すると、少量でも再摂取すれば体内の抗体が即座に反応し、ヒスタミンなどの化学物質が血流に放出されて症状が現れます。
食物不耐性とは
食物不耐性は、酵素欠乏や腸内環境の問題など、免疫系とは別の原因で起こります。代表的なのは乳糖不耐性で、乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が不足しているために消化不良を起こします。硫酸塩(ワインや缶詰に含まれる)に対する感受性や、グルテンに対するセリアック病も不耐性の一種です。心理的要因が原因で食物への嫌悪感が生じ、身体的な症状を伴うこともあります。
症状とサイン
食物アレルギーは摂取後すぐに症状が出ることが多く、蕁麻疹、口のしびれ、顔・舌・喉の腫れ、呼吸困難、めまい、失神などが典型的です。嘔吐や下痢といった消化器症状も現れます。一方、食物不耐性の症状は数時間から数日かけてゆっくりと現れ、腸の膨満感、ガス、下痢、腹痛などが主ですが、腫れや蕁麻疹はほとんど見られません。
代表的な食物アレルギー・不耐性
最も一般的な食物アレルギーは、乳製品、卵、小麦、大豆、ピーナッツ、木の実、魚介類です。これらは子どもの頃に現れ、大人になると消失するもの(例:乳製品)と生涯続くもの(例:魚介類、木の実)があります。食物不耐性で頻繁に問題になるのは、乳製品や小麦、ピーナッツ、木の実などで、酵素不足や消化機能の低下が原因です。
診断方法
食物アレルギーの診断は、皮膚プリックテストや血液検査(特異的IgE測定)で行われます。不耐性の場合は、食事日誌をつけて疑わしい食品を除去・再導入する除去食法が有効です。医師の指導のもと、必要に応じて消化酵素サプリメントや代替食品を利用します。
