肘の怪我とその症状
腕の中間部に3本の長骨が合わさり、肘関節を形成しています。肘はヒンジ(蝶番)のように働き、前腕を回転させることができます。ヒンジが正常に機能しないと、肘に痛みや不快感が生じ、軽度から重度の怪我につながります。
外側上顆炎(テニス肘)
外側上顆炎は一般に「テニス肘」と呼ばれます。外側上顆は肘の外側の骨の部分です。前腕の筋肉は大きな腱でこの部位に付着しており、繰り返しの前腕の動作で腱が損傷しやすくなります。テニス肘の原因となる動作例は、手動ドライバーの使用、窓拭き、テニスのバックハンドなどです。
炎症により腱が腫れ、肘の外側に痛みが生じます。腫れや温感が伴うことがありますが、常に圧痛がみられます。可動域は基本的に制限されず、症状は日中の活動の終わりに強くなることが多いです。過度のねじれや負荷が痛みを増大させます。
テニス肘のX線画像は通常正常ですが、腱にカルシウム沈着が見られることがあります。治療は氷嚢や抗炎症薬で行います。
内側上顆炎(ゴルファー肘)
内側上顆炎は「ゴルファー肘」と呼ばれ、前腕の腱が肘の内側の骨部に付着する部位で炎症が起こります。ゴルフのスイングが主な原因ですが、肘の他の動作でも腱が負荷を受けて損傷します。
症状は内側肘部の局所的な痛みと圧痛です。内側関節自体は損傷しないため、可動域はほとんど影響を受けません。テニス肘と同様に、負荷やねじれが増えると痛みが強くなります。
X線では時間をかけてカルシウムが蓄積する様子が見られます。治療は氷嚢やNSAIDs(ナプロキセン、イブプロフェンなど)です。重症例ではステロイド注射やリハビリテーション運動が検討されます。
肘の捻挫
肘の捻挫は、靭帯が伸びたり断裂したりすることで起こります。肘が過伸展したり、強く衝撃を受けたときに発生します。損傷した靭帯の数や程度により痛みの強さは異なり、腫れや圧痛、可動域の制限が見られます。
治療は安静、氷嚢、スリングによる固定、抗炎症薬の使用が基本です。
