左前下行枝(LAD)の機能とは?
左前下行枝(LAD)は、左冠動脈から分岐する主要な血管で、心筋に酸素豊富な血液を供給します。心室間溝(interventricular sulcus)に沿って走り、前壁、心尖部、心室中隔へと分枝します。
前壁
LADの対角枝は心臓の前側(前壁)へ血液を直接・間接的に供給します。前壁は心室の収縮を担い、全身への血液ポンプに重要です。
心尖部
LADは心尖部(左心室の先端)まで血液を運び、そこで終わります。心尖部は全身へ血液を送る前の最後の収縮部位であり、機能不全は致命的な影響を及ぼします。
心室中隔
LADから分岐する中隔穿通枝は心臓内部へ向かい、右心室と左心室を分ける心室中隔へ血液を供給します。この中隔が酸素化血液と非酸素化血液の混合を防ぎます。
臨床的意義
ジョージタウン大学のウェスリー・ノーマン教授によれば「前間室間動脈は冠動脈閉塞で最も頻繁に関与し、バイパス手術で最も多く再建される部位です。」この血管が閉塞すると心筋梗塞や心筋障害を引き起こすリスクが高まります。
