高脂血症の診断と治療

アメリカ心臓協会によると、血中の脂質(コレステロール、トリグリセリド、リン脂質など)の濃度が上昇すると高脂血症となります。適正なレベルでは脂質は体の重要な機能を担いますが、過剰になると健康に問題を引き起こします。高脂血症は主にコレステロールとトリグリセリドが高い状態を指し、治療法も確立されています。

影響

年齢とともに、もともと滑らかで透明だった動脈壁にプラークが形成されることがあります。プラークは血液中を循環する脂質を含むさまざまな物質から構成されます。脂質レベルが高すぎる(高脂血症)と、動脈硬化(アテローム性動脈硬化症)が進行しやすくなります。プラークが蓄積すると血流が阻害され、心臓病や脳卒中のリスクが高まります。

原因

肥満、甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモン不足)、妊娠、特定の薬剤(副腎皮質ステロイドやエストロゲン)や腎不全などの既存疾患が高脂血症を助長することがあります。また、高血圧、糖尿病、喫煙と併せて、心血管疾患のリスクが顕著に上昇します。

診断

高脂血症は症状がほとんど現れないため、血液検査で診断します。医師は血中のLDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロール、トリグリセリドの濃度を測定します。

メイヨークリニックによると、LDLは100 mg/dL未満が望ましく、160‑189 mg/dLは高値とみなされます。HDLは60 mg/dL以上が最適で、男性は40 mg/dL未満、女性は50 mg/dL未満は低いと評価されます。総コレステロールは200 mg/dL未満が目安です。トリグリセリドは150 mg/dL未満が望ましく、200‑499 mg/dLは高値とされます。

治療

治療の目的は、コレステロール値を健康な範囲に保ち、心血管リスクを低減することです。医師は個々の脂質値、心疾患リスク、全身状態を考慮して治療方針を決定します。

主な脂質低下薬には、スタチン系薬(アトルバスタチン、シモビスタチンなど)があり、肝臓でのコレステロール合成を抑制します。胆汁酸樹脂薬(クエストラン)などは、胆汁中のコレステロール再吸収を阻害します。

生活習慣の改善

食事の見直しは高脂血症治療に大きく寄与します。食物繊維が豊富でコレステロール低下効果のある食事は、スタチン投与と同等の効果が期待できるとされています。

メイヨークリニックは、全粒粉パン、玄米、オートブランなどの全粒穀物、そして食物繊維が豊富な野菜や果物の摂取を推奨しています。

医師の許可が得られれば、週に5日以上、1日30分程度の有酸素運動を目指すと効果的です。

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