赤酵母米はLDLコレステロールを下げるのか?
コレステロールとは
コレステロールは血液中の脂質に含まれるワックス状の物質で、細胞膜やホルモンの材料となります。血液中に溶けず、リポタンパク質が運搬します。LDL(低密度リポタンパク)は動脈を詰まらせやすく、HDL(高密度リポタンパク)は余分なコレステロールを肝臓へ運び除去します。血液検査ではLDLとHDLを個別に測定し、総コレステロールと合わせて評価します。医師が注目するのはLDLが高いかどうかです。
赤酵母米とは
赤酵母米は、米に生えるカビ(モナスカス属)が生成する赤い色素とモナコリンKという成分を含む食品です。モナコリンKは天然のロバスタチン(コレステロール合成阻害薬)であり、肝臓でのコレステロール生成を抑制します。そのため、赤酵母米は低用量のスタチンとして機能します。研究者の中には、他にも未発見のコレステロール低下因子が含まれている可能性を指摘する声があります。
人気の背景
スタチン服用時に起こりやすい筋肉痛が副作用として問題視されており、自然食品である赤酵母米への関心が高まっています。米国では2006年に赤酵母米の市場規模が1,700万ドルに達し、前年比55%増加しました。
科学的検証
2009年6月15日付の『Journal of the American College of Physicians』に掲載された研究では、スタチン服用中に筋肉痛を訴えた62名を対象に、24週間の赤酵母米(1日1,800mg)投与群とプラセボ群を比較しました。両群とも地中海食、運動、リラクゼーションを実施した結果、赤酵母米群は平均でLDLが35 mg/dL低下し、筋肉痛の増加は見られませんでした。
使用上の注意
赤酵母米はサプリメントとして扱われ、米国食品医薬品局(FDA)の承認は受けていません。そのため製品ごとの有効成分量は大きく異なります。2008年の調査では、10ブランド中4ブランドに有害な成分が検出され、主要チェーン店のプライベートブランドにも問題がありました。購入時は信頼できるメーカーの製品を選び、過剰摂取を避けることが重要です。
