インフルエンザと風邪の違い

インフルエンザは上気道のウイルス感染で、咳・くしゃみ・頭痛に加え、高熱や激しい倦怠感が特徴です。症状は数日間続き、重症例では入院が必要になることもあります。一方、風邪は通常、医療介入なしで自然に回復し、持続的な副鼻腔や肺の感染が起きなければ重篤化は稀です。胃腸炎(ウイルス性胃腸炎)はインフルエンザとは別の疾患です。

インフルエンザの予防

最も効果的な予防策はインフルエンザワクチン(いわゆる「インフルエンザショット」)の接種です。接種対象は以下の通りです。

  • 5歳未満または50歳以上の方
  • 慢性疾患を抱える方
  • 妊婦
  • 長期介護施設に入所している方
  • 上記の人々と同居・介護を行う家族や医療従事者

ワクチン接種の副作用

一般的な副作用は、注射部位の痛み、軽度の発熱、全身の倦怠感です。通常は24時間以内に改善します。稀に、末梢神経障害(ペリフェラルニューロパチー)が発症することがあります。

末梢神経障害とは

神経系の中心は脳と脊髄で、全ての末梢神経はここから分岐します。末梢神経障害は神経の機能不全や疾患を指し、手足の指先にしびれやチクチク感が現れることが多いです。主な原因は糖尿病、アルコール依存、栄養不良、特定の薬剤などです。インフルエンザワクチンに起因する場合、免疫系が誤って神経細胞を攻撃することが考えられ、最も代表的な症候群はギラン・バレー症候群(GBS)です。

ギラン・バレー症候群

ギラン・バレー症候群は自己免疫反応により末梢神経が障害される疾患です。症状は手足や顔面のしびれ・麻痺、呼吸困難、全身の筋力低下などです。軽症例は自然に回復しますが、重症例では心肺機能に影響が出るため、呼吸補助(人工呼吸器)が必要になることがあります。ワクチン接種後に症状が出た場合は、速やかに医師の診察を受けることが重要です。