大うつ病性障害の疫学概要
有病率
米国では大うつ病性障害が約17%の人口に影響し、世界全体で約1億2100万人が罹患しています。発症は30代前半が多く、症状は日常生活に深刻な支障をきたします。女性は男性の約2倍の罹患率です。過去にうつエピソードがあり、処方治療を遵守しない場合、症状が急速に悪化するリスクが高まります。
遺伝的要因
2000年にAmerican Journal of Psychiatryに掲載された研究では、家族・双子・養子研究を通じて遺伝が大うつ病に重要な役割を果たすことが示されました。同時に環境要因も発症に関与することが指摘されています。
大うつ病と不安障害
大うつ病患者の多くは不安障害も併発しており、併存することで治療効果が低下することが知られています。
初期の研究
1980年代初頭に実施されたDiagnostic Interview ScheduleとEpidemiologic Catchment Area Studyにより、精神疾患の有病率が診断基準に基づいて調査されました。その結果、当初の調査よりも大うつ病と診断された人数は低いことが示されました。
1992年の研究
1992年のNational Comorbidity Surveyは、以前の調査と比べて大うつ病の有病率が上昇していることを明らかにしました。発症年齢が若年化し、他の精神障害との併存率が高いことが示されました。
2002年の研究
2002年に実施されたNational Comorbidity Survey Replicationは、大うつ病の有病率と他疾患との併存に関する最新データを提供しました。調査対象のうつ病患者の精神薬使用率が増加しているほか、回答者の66%が調査12か月前に不安障害や物質使用障害の診断基準を満たしていることが分かりました。
