うつ病と入院治療を求めるタイミング
うつ病のリスク要因
米国精神疾患連盟(NAMI)によると、毎年約1500万人(成人の5〜8%)がうつ病を経験しています。多くは外来で治療可能ですが、重症例では入院が必要になることがあります。
うつ病は慢性疾患で、日常生活の基本的な機能すら阻害します。再発しやすく、年に二回程度繰り返すこともあります。主なリスク要因は以下の通りです。
- 生化学的な不均衡やホルモン変化
- ネガティブな思考パターン
- 特定の薬剤や身体疾患の副作用
- 生活環境のストレスやトラウマ
- 女性は男性の約2倍の頻度で症状を訴える
- 遺伝的要因があり、家族内での発症リスクが高い
入院治療が必要になるタイミング
未治療の重度うつ病で最も危険なのは自殺です。仕事や大切な人の喪失に極度の絶望感を抱くと、自殺や衝動的な行動に走るリスクが高まります。遺産整理や私物の処分といった「終わりの準備」は自殺の前兆とされています。自殺をほのめかす言動は必ず真剣に受け止めるべきです。
脳内の化学バランスの乱れによる精神病性エピソードも自殺や他者への危害を引き起こすことがあります。奇異な行動が見られる場合は、原因究明のためにも入院が必要です。自己や他者への危害のリスクが入院の主な判断基準となります。
また、基本的な身だしなみができなくなる、自己管理ができなくなるといったサインも入院の必要性を示します。処方薬の乱用や薬物依存など、自己投薬による重篤なケースも入院治療が求められます。
適切な入院施設の選び方
入院を決断したら、次は施設選びです。施設にはうつ病や双極性障害など特定の疾患に特化したものや、面会を制限する方針のものがあります。費用、治療方針、退院の判断基準、家族の面会可否などを総合的に比較し、本人に合った施設を選びましょう。
