不安と鬱病に対する認知療法
米国不安障害協会によると、40歳以上の成人を含む約4,000万人が不安障害に罹患しています。また、うつ病・双極性障害支援団体のデータでは、約1,480万人がうつ病と診断されています。これらの症状の治療には、認知療法と呼ばれる心理的アプローチがよく用いられます。
目的
認知療法は、患者の思考(認知)に焦点を当て、感情や全体的なウェルビーイングの改善を目指す心理的手法です。ペンシルベニア大学のアーロン・ベック博士がうつ病治療として開発し、以後、不安やストレス関連障害にも有効であることが示されています。
前提
認知療法は「思考や信念が感情・行動に最も大きな影響を与える」という前提に立ちます。不安やうつは、歪んだ思考パターンから生じ、実際の状況が思っているほど危険でないことが多いと説明されます。
プロセス
認知療法では、まず自分の考えに気づくことが重要です。患者は自分に語りかけている内容を認識し、その正確性を検証します。ネガティブな思考を現実に即した形に置き換える訓練を通じて、思考の柔軟性を高めます。
メリット
治療で習得した認知スキルや対処法は、セラピーが終了した後も日常生活で活用でき、長期的なメンタルヘルス維持に寄与します。
対象となる課題
認知療法は、うつ病患者が抱える「悲しみ、自己評価の低下、絶望感、自殺念慮、睡眠障害、倦怠感」などに対処します。また、不安に伴う「恐怖感や緊張」も同様に改善が期待できます。
