治療抵抗性うつ病のための最新ガイドライン

うつ病は単に「少し落ち込む」程度の感情とは異なり、脳内の神経伝達物質に影響を与える深刻な精神障害です。患者は繰り返し悲しみや自己価値の低下を感じ、日常生活に支障を来すことがあります。治療法は複数あり、抵抗性のケースでは試行錯誤が必要になることもあります。

薬物療法

  • 抗うつ薬は脳内の化学物質バランスを調整し、症状を軽減します。代表的な神経伝達物質はノルエピネフリン(ノルアドレナリン)とセロトニンです。ノルエピネフリンは覚醒作用があり、適切なレベルで全体的な幸福感を促進します。セロトニンも同様に、適正な割合で幸福感をもたらします。

    現在、市販されている抗うつ薬は大きく3種類に分類されます。

    ノルエピネフリン・ドーパミン再取り込み阻害薬(NDRI)は、脳内のノルエピネフリンとドーパミンの濃度を上げます。代表的な薬剤はブプロピオン(商品名:ウェルブトリン)です。

    選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)はセロトニンの残存量を増やします。主な薬剤はシタロプラム(セレクサ)、セルトラリン(ゾロフト)、パロキセチン(パキシル)、エスシタロプラム(レクサプロ)、フルボキサミン(プロザック)などがあります。

    セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)はセロトニンとノルエピネフリンの両方を増加させます。ベンラファキシン(エフェクサー)、デュロキセチン(シンバルタ)、デスベンラファキシン(サゾネ)などが該当します。

心理療法

  • うつ病の治療に用いられる主な心理療法は以下の4種類です。

    認知行動療法(CBT)は、うつ状態に典型的な否定的な思考や行動パターンを特定し、変容させることを目的とした短期的なアプローチです。多くの症例で有効性が確認されています。

    対人関係療法(IPT)は、うつ病を引き起こす人間関係の問題に焦点を当て、対人関係の摩擦や喪失を解決することを目指します。

    精神力動的療法は、過去のトラウマや無意識の葛藤が現在のうつ症状にどう影響しているかを探る、比較的長期的な治療です。

    集団療法は、上記いずれかの手法をグループ形式で実施し、参加者同士の共感や支援感覚を高めます。自分だけが苦しんでいるのではないという実感が得られます。

緊急時の対応

  • うつ病からの回復に必要な時間や治療法は個人差があります。特に治療抵抗性のうつ病の場合、諦めずに継続的な支援を受けることが重要です。うつ病は絶望感や現実の歪みをもたらし、苦痛を耐え難く感じさせます。

    危機的状況に陥った際は、以下の支援が利用できます。

    自殺念慮や自傷行為の危機がある場合は、米国の自殺防止ホットライン 1‑800‑273‑8255(Crisis Connection)へ電話してください。24時間365日、専門のカウンセラーが対応しています。

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