ウジ療法による糖尿病性潰瘍の治療
歴史
バスティア大学医学部の報告によると、1930年代には医師が壊死組織や感染組織を除去し創傷治癒を促す標準治療としてウジを使用していましたが、以降その人気は低下しています。
仕組み
ウジは酵素を分泌し、壊死組織を分解して新しい組織の成長を促進します。また、抗菌作用もあり感染症の抑制に役立ちます。
研究
2003年に『Diabetes Care』に掲載された研究は、従来の治療で治癒しなかった糖尿病性潰瘍に対し、ウジ療法が有効であることを以前の研究結果と合わせて確認しました。
壊死組織除去の結果
同研究では、ウジ療法を受けた患者は4週間で壊死組織が完全に除去されました。一方、治療を受けなかった群では5週間後も創面の33%以上に壊死組織が残存していました(米国国立医学図書館データ)。
その他の利点
壊死組織の除去に加えて、ウジ療法は創傷の治癒を促進します。1か月後、ウジ療法を受けた患者の健康組織覆蓋率は56%に達したのに対し、従来治療のみでは15%でした。また、従来治療からウジ療法に切り替えた患者は、治療開始1週間で壊死組織が20%減少しました。
以上の結果から、ウジ療法は糖尿病性潰瘍の効果的な代替治療として期待されています。
