ビタミンKはインスリン抵抗性を改善できるのか?
機能
血液はブドウ糖を運びますが、インスリンが受容体に結合しなければ細胞はブドウ糖を利用できません。インスリン抵抗性は、同じ量のブドウ糖を取り込むためにより多くのインスリンが必要になる状態です。膵臓がこの需要に応えられなくなると糖尿病が発症します。
ビタミンKの役割
ビタミンKは心血管保護や血液凝固に関与するほか、インスリン抵抗性の低減にも関与すると考えられています。主な食品はカブの葉、ほうれん草、コラードグリーン、ケールなどです。
研究結果と効果
2008年11月号『Diabetes Care』に掲載された研究(Yoshida ら)では、60〜80歳の男性にビタミンKを食事に加えた結果、インスリン感受性が有意に改善されました。一方、同じ研究で女性はインスリン抵抗性に変化が見られませんでした。研究者は、女性の体脂肪がビタミンKを蓄積し、細胞が利用しにくくなる可能性を指摘しています。
研究の背景
当初、ビタミンKと骨密度の関係を調べていた研究者らが、同時にインスリン抵抗性の改善効果も発見し、共同でそのメカニズムを検証する研究へと転換しました。
理論・仮説
Sarah Booth 氏(共同研究者)は、ビタミンKが脂肪組織に蓄積されやすく、血中で利用可能な量が減少することで、女性での効果が限定的だったと仮説を立てています。
今後の課題と展望
現在の研究は規模が小さく、対象は白人に限られています。人種や性別を問わず効果を検証するため、より大規模で多様な集団を対象とした追加研究が必要です。
