周期性嘔吐症候群(CVS)の治療法

周期性嘔吐症候群(Cyclic Vomiting Syndrome、CVS)は、腹部ミグレーン、胆汁性発作、周期性症候群、再発性嘔吐とも呼ばれ、原因が不明なまま患者が周期的に激しい吐き気と嘔吐に見舞われる疾患です。治療は患者個々のトリガーや状況に合わせて行う必要があります。小児が最も多く罹患しますが、近年では成人でも認識が広がっています。

歴史

  • 1882年、サミュエル・ジーが「断続的または再発性嘔吐について」という報告で初めてCVSを記述。症状は突然の吐き気と嘔吐が数時間〜数日続くとし、発作間は健康な状態と述べました。
  • 1990年代に入り、ミグレーンとの関連が示唆され、治療法の研究が本格化しました。

急性期の対処

  • 発作中はまず重篤な基礎疾患を除外することが重要です。Neil Gordonは、嘔吐を引き起こす可能性のある多数の疾患をすべて除外すべきだと指摘しています。
  • 自宅での対処は、暗く静かな環境で安静にすること。必要に応じて水分補給を行い、嘔吐が続く場合は医療機関で点滴や鎮静剤による水分管理と嘔吐抑制を行います。

長期管理

  • 発作前の前駆期(プロドーム)を見極め、早期に介入することが鍵です。抗不安薬のロラゼパムは、プロドームに入った段階で投与すると発作を防げることがあります。
  • 抗ミグレーン薬のアミトリプチリンは、発作の頻度と重症度を低減させる効果が報告されています。CVSは唯一、アミトリプチリンに反応する嘔吐疾患として診断の補助にもなります。

代替療法

  • 2010年のBMC Neurologyの研究では、補酵素Q10の摂取がアミトリプチリンと同等の症状改善効果を示し、副作用はほとんどありませんでした。
  • 成人の56〜72%が、温かい入浴やシャワーで発作緩和を得られると報告されています。小児では、前駆期に深い睡眠をとることが発作抑制に役立つことがあります。

留意点

  • 小児は思春期までに自然に症状が改善することが多いです。家族はストレスや感染症(特に副鼻腔炎)が主なトリガーであると認識しています。祝日や誕生日などのポジティブな出来事も発作を誘発しやすいです。
  • 成人の場合、精神的ストレスや過度の興奮、月経、過労が主なトリガーです。トリガーを回避することが最も効果的な予防策となります。

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