シゲラ症(赤痢)の種類と対策
概要
シゲラ症(赤痢)はシゲラ属の細菌が原因で起こる胃腸炎です。米国では毎年約14,000件が報告されています。
種類
米国で主に流行しているシゲラは、シゲラ・ソネイ(Group D)が全症例の約2/3を占め、残りはシゲラ・フレックスナーリ(Group B)が多いです。シゲラ・ジセンテリアⅠ型は米国では稀ですが、開発途上国で致命的な大規模流行を引き起こすことがあります。
感染経路と原因
シゲラは非常に感染力が強く、少量の細菌でも口に入れば感染します。感染者の糞便を介した経口感染や、汚染された食物・水が主な伝播経路です。過密な居住環境や衛生状態の悪い場所、難民キャンプ、旅行者、保育所や施設などで集団発生しやすくなります。
症状
多くの患者は無症状または軽症ですが、感染していても他人に細菌を拡散する可能性があります。潜伏期間は1〜7日で、主な症状は水様性下痢(粘液や血液を伴うことも)、腹痛、吐き気、嘔吐、発熱です。重症例では脱水が進み入院が必要になることがあり、2歳未満の小児では高熱に伴う痙攣が起こることがあります。
治療
治療の中心は脱水予防と失われた水分・電解質の補給です。経口補水液の摂取が基本となります。軽症例は自然回復することが多く、抗生物質は不要です。重症例や感染拡大を防止したい場合は抗生物質が使用されますが、耐性菌の出現に注意が必要です。止瀉薬は症状を悪化させる恐れがあるため使用しません。
予防策
現在シゲラ症を予防するワクチンはありませんが、手洗いの徹底や感染者との接触回避で感染拡大を防げます。旅行時は沸騰させた水や処理済みの水だけを飲み、皮をむいた果物や十分に加熱した食事を選びましょう。感染後は検査で細菌が検出されなくなるまで安静にし、日常生活に復帰してください。
